2025年12月04日

美大のしごと

金沢21世紀美術館 市民ギャラリーAで開催中の金沢美術工芸大学 教員研究発表展2025「美大のしごと」を観てきました。

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本展では、日本画・油画・彫刻・芸術学・デザイン・工芸・一般教育等、金沢美大の教員のうち39 名の研究・作品が一堂に紹介されています。

  手前の棗は学長の山村慎哉さんの作品
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  私が気に入っている漆芸作家でもある青木千絵さんの大きな作品も
  20251204 美大のしごと2.JPG

  20251204 美大のしごと.JPG 
  「金沢の市民」と「美大の教員」は
  同じ街に暮らし、美を紡いでいく担い手として
  結ばれているように感じています

  金沢に生きる人々が生み出す美意識は、互いの感性を揺さぶり
  その響き合いが金沢の文化を育んでいます

同感。
美大あっての金沢だし、金沢市民がいてこその美大だと感じています。

【おまけ】
寒空の日没前。
  「雲を測る男」の上空をねぐらに帰るカラスが飛んでいく
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  私も「タレルの部屋」で空を見上げてみた
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2025年11月29日

KOGEI Art Fair Kanazawa 2025

この時期の恒例となった工芸に特化したアートイベント「KOGEI Art Fair Kanazawa 2025」(2017年に始まり、今年で第9回)の展示を見るため、ハイアット セントリック 金沢に行ってきました。

  20251129 KOGEI Art Fair Kanazawa1.png
  
今回のメインビジュアルになっているのは、やまわき てるり(atelier&gallery creava)の「たらちね」という作品。
長い耳が垂れたウサギのようにも見えるし、その耳は白ナスのようにも見える。
過去にいくつかの展覧会で気になったアーティストの一人です。

このアートフェアでは、定点観測的に見ているアーティスト作品もあれば、新しい出会いもあるのが楽しい。

  毎年楽しみ 堀貴春(縁煌 えにしら)の白磁の昆虫
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  毎回欲しいと思ってしまう動物型スツール 北奥美帆(GALLERY龍屋)
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  ウィリアム・モリスの布をまとったもの、王様の椅子みたいな大きいものも
  
  九谷五彩で色付けしたルービックキューブ、金沢金箔や高岡の銅を使ったものも
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  気になった動物モチーフの作品たち 表情豊か
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  人間っぽい動物たち 植野 のぞみ(GALLERY CLEF)
  20251129 KOGEI Art Fair Kanazawa6.jpg

若手アーティスト作品が中心ですが、熊谷守一が95歳の時に描いた3匹のカエルに若い感性を感じます。

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ホテルの客室を展示室にしているので、窓際に作品が置かれていたり、普段見ることのできないアングルからの風景を眺められるのもホテルでの開催の良さ。

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  サルチョード・イル(小山登美夫ギャラリー)

  金沢駅東口もてなしドームのガラスの大屋根、日航ホテル、ANAクラウンプラザ
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  金沢駅西広場 ビルの谷間に夕陽が見える
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2025年11月27日

技をつなぐ 金沢の工芸

金沢市立中村記念美術館で特別展「技をつなぐ 金沢の工芸」を鑑賞してきました。

  20251127 金沢の工芸1.JPG
  館内喫茶室にて諸江屋の生落雁「万葉の花」をいただきました

金沢で工芸が盛んな理由のひとつは、1583 年より金沢を治めた加賀藩主前田家が、武士や庶民に能楽や茶道などを奨励したことにあります。
武士の時代には刀や馬具など武具にも象嵌や蒔絵などが施され、武士の時代が終わり明治以降においても能楽や茶道などの芸能文化が受け継がれ、その際に使われる衣装や茶道具、小物類などの伝統工芸品が作られてきました。
そして現代の今でも伝統工芸品は身近に人々の暮らしの中に溶けこんでいます。

子どもの頃から日常の中に九谷焼や輪島塗の器があったり、お茶と一緒に和菓子を食べたりという生活が普通のことと思っていましたが、文化的に恵まれた環境で生まれ育ったのはありがたいことだと大人になって感じます。
(さらには親戚に茶道、華道の先生がいて習ったり、叔母が呉服屋さんだったので加賀友禅など目の保養をさせてもらっていました)

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  お抹茶碗は飴釉が特徴の大樋焼

金沢の工芸の技が次々と変わる時代背景のもとで受け継がれた流れ。
●江戸から明治へと時代が移り変わり、塗師(ぬし)や白銀師(しろがねし)などの職人たちは武家からの注文がなくなり、殖産興業としての産業製品の製作に従事するようになる。
●今から100年前の大正14年(1925)、金沢市意匠図案研究会が発足。
意匠図案の向上と金沢の産業の更なる発展を目的とし、当時の職人・作家・販売店舗の多くが在籍した。
会が昭和8年(1933)に開催した展示会は何度か名称を変えつつ現在の金沢市工芸展へと続いている。
●終戦の翌年(1946)には金澤美術工藝專門學校が開校し、現在の金沢美術工芸大学に。
(校名に「工芸」が付いているところが金沢ならではの特徴)
開校当時は旧陸軍兵器庫の赤煉瓦造建物を校舎としていた。(現在の石川県立歴史博物館)
●平成元年(1989)には市制百周年を記念して、金沢の伝統工芸の後継者養成と工芸振興をめざす研修機関として金沢卯辰山工芸工房が設立された。
●金沢美大や工芸工房では全国からの学生・研修生が学び、多くの作家が巣立っていった。
自身が作家として活躍するのみならず、金沢の工芸の技を師匠から弟子、またその教え子へと伝えている。

  多種多様な工芸の技は茶道具の制作において不可欠
  20251127 金沢の工芸3.jpg
 左上:米田孫六 牡丹文蒔絵堤重(江戸~明治 19世紀) 野々村仁清の牡丹文徳利
 右上:桜谷金美 加賀象嵌花生 (昭和 20世紀)
 左下:初代山川孝次 夜桜菓子鉢(江戸~明治 19世紀)
 右下:米沢弘正 小鼓謡本熨斗押(明治~大正 20世紀)

技を次世代へ継承しようとする金沢市(行政)の意志と、愛で応援しようとする市民の気持ちがあってこそ、技がつながれていくのだと思います。


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2025年10月29日

石川の風景から生まれたアニメーション

石川県立図書館の2階企画展示コーナーで企画展「石川の風景から生まれたアニメーション」が開催中です。

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石川の風景を参考に、数々のアニメーション作品が生み出されています。
例えば、2023年にアメリカのアニー賞とエミー賞をダブル受賞した『ONI ~神々山のおなり』では、兼六園の苔など金沢の自然や町の雰囲気が制作に活かされているそうです。
他の作品の舞台となった場所(珠洲市、七尾市、羽咋市)の紹介などとともに、アニメ作品の制作プロセスが紹介されています。

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  20251029 石川県立図書館3.JPG

  『ONI ~神々山のおなり』を制作したトンコハウスの金沢スタジオがある町屋(旧寿屋)
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【おまけ】
図書館内の伝統工芸品の展示コーナーも作品替えされていました。

  螺鈿細工の大きな作品 漆黒の宇宙から発せられる光線のようです
  20251029 石川県立図書館4.JPG


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2025年10月27日

花開く九谷 ―19世紀加賀藩のやきもの生産ブーム―

石川県立歴史博物館で開催中の令和7年度秋季特別展「花開く九谷 ―19世紀加賀藩のやきもの生産ブーム―」を観てきました。

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江戸時代前期から中期(17世紀)、日本では陶磁器の生産は限られた地域にとどまっていた中で前田氏の領内の九谷古窯(こよう)では、全国的にも早い段階で色絵製品を含む磁器を生産していた。
江戸時代後期(19世紀)には、技術の広がりや諸藩の産業振興策の影響により各地で数多くの窯が成立し、加賀藩や支藩の富山藩・大聖寺藩でも多くの窯が築かれた。

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会場構成は次のとおり。
■プロローグ 18世紀以前の加賀藩やきもの事情

■第1章 やきものづくり、復活へ―春日山開窯―
春日山窯の開窯
春日山窯製品の流通
その後の金沢のやきもの

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  色絵瓢文瓢形徳利 民山窯 江戸時代後期(19世紀前半) 東京国立博物館蔵

■第2章 軌道にのる生産―若杉窯の発展―
本多貞吉の来窯と若杉窯の発展

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  染付扇子形向付 若杉窯 江戸時代後期(19世紀) 小松市立博物館蔵
  色絵花鳥図鉢 若杉窯 江戸時代後期(19世紀) 個人蔵
  瑠璃釉仙盞瓶 若杉窯 江戸時代後期(19世紀) 小松市立博物館蔵

加賀藩の保護政策と城下への流通

■第3章 ブーム来たる―生産地の広まり―
吉田屋窯の開窯と大聖寺藩での展開
吉田屋窯は文政7年(1824)に、大聖寺の豪商であった豊田(吉田屋)伝右衛門が開いた窯。

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  色絵桐に鳳凰図輪花平鉢 吉田屋窯 江戸時代後期(19世紀前半) 個人蔵

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  赤絵金彩一閑人蓋置 宮本屋窯 江戸時代後期(19世紀) 個人蔵

  松山窯は青手が主(不透明な花紺青が特徴)
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  色絵芭蕉に花鳥図大平鉢 松山窯 江戸時代後期(19世紀) 石川県立美術館蔵

窯業の中心地・能美郡

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  色絵楼閣山水図蓋物 小野窯 江戸時代後期(19世紀) 石川県立美術館蔵

小野窯は、赤の上絵具で細かな文様を描く「赤絵細描」の技法を得意とした一方で、赤を使わない青手の製品をつくるなど、幅広い生産を行っていた。
  
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  色絵雲龍唐草文小高卓 粟生屋源右衛門作 江戸時代後期(19世紀) 小松市立博物館蔵

能登半島に広まるやきものづくり

  醤油を入れるくぼみがあって便利ですね
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  色絵牡丹図耳付刺身皿 梨谷小山窯 江戸時代後期(19世紀) 個人蔵

  蛤から吹き出されている蜃気楼の絵付けが面白い
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  色絵蜃気楼図大平鉢 正院窯 江戸時代後期(19世紀) 珠洲市立珠洲焼資料館蔵

正院窯は、赤以外の緑・黄・青・紫を使った絵付が主流。

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  竹根形花生 三杯窯 江戸時代後期(19世紀) 珠洲市立珠洲焼資料館蔵

城下町遺跡にみる色絵陶磁器

■エピローグ 明治への胎動
明治維新を迎え、藩からの保護の廃止や社会情勢の変動により全国の多くの窯が廃窯に追い込まれた一方で、加賀ではそれぞれの窯で技術を学んだ者たちが原動力となり、明治以降の飛躍につなげていく。

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  色絵金彩八仙人花鳥図大花瓶 九谷庄三作 明治9年(1876) 石川県立美術館蔵

それぞれの窯の作品の解説文を見ながら特徴を確認しました。
  
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