金沢市立玉川図書館へ行ったついでに、改修工事のため7月から1年半ものあいだ休館する建物を改めて見学しました。

新緑が眩しい季節になりました

数か月前に歴史学者・磯田道史さん※がテレビ番組の関連で来館してたなぁ〜とか、金沢ゆかりの建築家・谷口吉郎吉生父子は両方の建物にどのように関わったのだろう?とか関心が広がります。
※加賀藩の算用者として財政に関わる下級武士を主人公にした映画「武士の家計簿」の原作者
本館は、昨年12月に亡くなった吉生氏が新築設計。
特徴的な直線的でシンプルな外観と、ガラス張りの明るく開放的な空間。
外壁の表面に錆が形成されることにより内部が保護され、錆の進行を抑えるコールテン鋼という素材が使用されています。
色味の経年変化も計算されているとのこと。
その後、数多く公共建築の設計に携わった吉生氏にとっての初の公共建築です。

大正2年に完成した旧専売公社の煙草工場の建物の一部を修復
並んで建っているのは、近世史料館になっている赤レンガの建物。
本館新築と合わせ、赤レンガの既存の建物の改修を父吉郎氏が手がけました。

本館と近世史料館は赤レンガで一体化が図られており、中庭から館内を通り抜け、隣接の玉川公園に出られるようになっています。
周囲の景観とのつながりや、市民が自由に利用しやすい造りは、金沢21世紀美術館(SANAA設計)のコンセプトにも通じるように思います。
煙草工場が完成した際に、当時の2階に設置されていた時計台。(現在は公園と図書館の境界あたりに移転)

図書館の改修や、直近(2022年4月)の市立中央小学校の新校舎竣工に伴い場所を移しながら現在も時を告げています。
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posted by いっこさん金沢暮らし at 14:00|
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