
「月読み」1978年、公益財団法人岐阜現代美術財団蔵
106歳になってもまだ創作活動を続けている篠田桃紅さん。(1913年生まれ)
私がadmireしている一人です。
幼少の頃から父親に書(文字)の手ほどきを受け、独学で書を極め、単身で渡米し、欧米各地で個展を開き、水墨抽象画という独自のスタイルを確立した桃紅さん。
文字から離れ抽象表現を見出し、余分なものを極限まで削ぎ落した形に昇華した創作スタイルもさることながら、ご本人の凛とした佇まい、歯に衣着せぬ率直な物言い、孤高の生きざまも心酔したくなる要素です。
会場は年代を追って構成されています。
第1章 文字を超えて(渡米以前)-1955
第2章 渡米ー新しいかたち 1956-60年代
第3章 昇華する抽象 1970-80年代
第4章 永劫と響き合う一瞬のかたち 1990年代以降
題字の仕事、ほか
これまでも彼女の作品を求めてあちこちに出かけました。
10年前には岐阜県関市にある関市立篠田桃紅美術空間や岐阜現代美術館にまで足を運んだり、東京・日本橋浜町のギャラリーへご本人に会いに出かけたりもしました。
その後も何度も作品を見ていますが、今回、見ながら頭に浮かんだ言葉が「守破離」
師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける「守」の段階。
他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる「破」の段階。
最終的に、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる「離」の段階へ。
毎回、新しい発見、感慨を持たせてもらえます。
企画展が始まったばかりの富山県水墨美術館。初めて訪れました。

富山駅から「大学前行」の市内電車に乗り、富山トヨペット本社前(五福末広町)で下車後、徒歩10分弱。
新雪が積もった五福山水苑の池には水鳥が羽を休めていました。

平屋造りの建物も庭園も美しく、心静かに美術を鑑賞できる環境です。



雪融けの水滴が屋根から落ちています
館内のカフェ北斗でランチを食べました。
寒い時の鍋焼きうどんはうれしいよね~

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